古墳時代の住居

古墳時代の住居

 神奈川県の古墳時代の住居は弥生時代に引き続いて竪穴式住居が一般的です。古墳時代前期の竪穴住居址は、平面形が方形で、床面に柱穴を掘って、屋根を支える柱を立てます。柱穴は4穴のものが多く、中央付近に火を焚いた炉があります。神奈川県では、古墳時代前期の竪穴住居址は多数発見されていますが、古墳時代中期になるとその数は一旦、減少します。

古墳時代の住居

小田原市 三ツ俣遺跡

古墳時代中・後期の住居

 古墳時代中期の半ば頃になると、竪穴住居址に大きな変化が現れます。壁面に煮炊きをするためのカマドが作られるようになります。カマドは主に粘土や礫、土器などを用いて作られます。煮炊きするための甕などを置く燃焼部は、掘り窪めて支脚を備えつけます。住居側は焚口部となり、壁側は煙を外に出すための煙道が掘られます。煙道は長胴の甕を連結して用いることもあります。住居の平面形には大きな変化はなく、方形で柱穴を持つものが一般的です。古墳時代後期になると再び竪穴住居址の発見例は増加します。

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綾瀬市 吉岡遺跡群

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