池子遺跡群(逗子市)

-明らかになった弥生時代の生活ぶり-

現在の逗子湾から北東に約2㎞、京急の神武寺駅北側に広がる米軍家族住宅などが建つエリアが遺跡の場所です。逗子湾に注ぐ田越川支流の池子川が開析した谷戸開口部にあり、弥生時代中期後半を中心とする遺構・遺物が見つかりました。特に弥生時代の河の跡から大量の農具をはじめとする木製品が見つかったことで注目された遺跡です。

池子遺跡群№1-A地点
池子遺跡群№1-A地点

 弥生時代の河跡からは、土器・石器のほか、地下水に浸かっていたために保存された多種多様な木製品・骨角製品が見つかりました。木製農具・機織り具・骨角製漁労具などの様々な生活道具、シカ・イノシシなどの動物やカツオ・カジキ・サメ・タイなどの魚の骨が出土したことで、池子に住んだ弥生人の豊かな生活ぶりが明らかとなりました。

弥生時代の河からみつかった様々な道具
弥生時代の河からみつかった様々な道具

 木製品は、鍬(くわ)・鋤(すき)・竪杵(たてぎね)などの農具が中心で、農耕民としての弥生人の生活ぶりがうかがわれます。そのほかには高坏(たかつき)などの容器類、機織り具、船をこぐ櫂(かい)や加工に使う磨製石斧の柄なども出土しており、「見つからなかったのは船と臼だけ」と言われるほど、様々なものが出土しています。
木製品には未完成のものが多く含まれており、この遺跡で木製品の生産が行われていたこともわかりました。

木製品(左上から、鍬先・鍬先の未製品・容器・石斧の柄)
木製品(左上から、鍬先・鍬先の未製品・容器・石斧の柄)

 骨角製品はシカの角や骨、イノシシの牙などが使われました。占いで使われた卜骨(ぼっこつ)や銛(もり)・ヤスなどの魚を突く漁労具、そして簪(かんざし)などの装身具が出土しています。占いや儀式などを司る集落の中心的な人物の存在や、農耕だけではなく大型魚を狙って沖出しする海洋民としての側面も垣間見ることができます。

様々な骨角製品
様々な骨角製品

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